【60日目】30歳ニートにやって来たピンチの話
ニートののんちゃんから電話がありました。
「下腹の、左側が痛い。これは盲腸かもしれない‥‥」
いつになく弱気なのんちゃん。
今日の昼過ぎに気づいてしまったそうです。
あれ?そう言えば昨日から下腹が痛むなぁ。
そして蘇る幼い頃の記憶。
蝉の声が響き渡るある夏の日。
近所の友達が盲腸の手術をした後、自慢げに見せてくれた傷跡。
その傷があった場所と同じところが痛い!
と言うことでネットで症状を検索。
ほぼほぼ当てはまる盲腸の症状。
しかしどうしても信じたくないのんちゃんはあれこれ理由を考えていました。
最近辛いものを食べ過ぎて腸がちょっと弱っただけかもしれないからペパリーゼで治るかも。
昨日カンパンを水も飲まずにいっぱい食べて喉がカラカラのまま寝たから脱水症状かもしれない。
昨日トイレで踏ん張ったからお腹の筋肉痛かもしれない。
よくわからない理由ですがのんちゃんは本気です。
「どうしよう。お腹切られたら。ニートなのに。手術になったら‥‥」
必要以上に脅えるのんちゃん。
一応ニートの自覚はあったようでちょっと安心。
私はご飯を食べている途中だったので、とりあえず看護師さんをしているのんちゃんのお姉さんにも聞いてみなよ、といったん電話を切りました。
30分後
「あーまぁ、盲腸かもねーって言われた。すごい訴えてるのに誰も心配してくれない!」
不満そうなのんちゃん。
さすが看護師さんは冷静です。
さらに脱腸の可能性もあるんだとか。
脱腸の症状としては下腹が出るそうなんですが、いかんせんのんちゃんのお腹はもともと出ているので判断ができません。
やっぱり太っちょはリスクしかありません。
「俺の体、まだ真っさらなのに、お腹に傷が出来るなんて、どうしよう」と嘆く30のおじさん。
病院嫌いののんちゃんですが、さすがに危機感を感じたのか明日の朝も痛かったら病院に行く事にするそうです。悪化すると1人では歩けないらしいですからね。
のんちゃんはもしもの場合に備え、遺書を書いてから寝るそうです。